骨の密度が低く、強度が低下した病気を骨粗しょう症といいます。
骨の形成には女性ホルモンが関係しています。閉経で女性ホルモンが下がった60歳代の女性では3人に1人が骨粗しょう症になっているといわれています。
骨粗しょう症になると、骨がもろくなり骨折しやすくなります。背骨が圧迫により骨折すると、背が低くなったり、腰や背中が曲がったり、痛みが出たりしますので、こんな症状がある時には検査が必要です。
検査では、骨密度と共に血液中のカルシウムや、カルシウムの吸収を促すビタミンDの量を調べます。また、新しく骨を作る骨形成マーカーと、古い骨を破壊して血液に吸収させる骨吸収マーカーを調べます。
カルシウムは骨の材料になるだけでなく、筋肉の収縮や神経伝達に関わっています。食事で摂るカルシウムの量が少ないと血液中のカルシウムが足りなくなり、骨吸収マーカーが働いて骨の破壊が促進されてしまいます。骨の破壊吸収が形成を上回ると、骨密度が低下して骨粗しょう症になります。
骨粗しょう症は重篤な症状が見られなかったり、直接命に別状が無かったりするため、関心を向けにくいかもしれませんが、骨折すると寝たきりになる場合があり、そうなると介護が必要になり、寿命を縮めかねません。
カルシウムは牛乳やチーズのような乳製品や小魚、野菜では小松菜に多く含まれています。日光に当たることもカルシウムの吸収を助けます。
健康な毎日を過ごすために、カルシウムをとり適度な日光浴をして、骨粗しょう症と無縁の生活を送れるよう心がけましょう。