みなさん、食品の栄養表示ラベルを見て購入していますか?
2020年4月1日から栄養成分表示が義務化され、エネルギー、たんぱく質、脂質、炭水化物及びナトリウムの表示が必須となりました。その中でナトリウムの量は、原則として食塩相当量として表示をすることになっています。
今回は、その食塩相当量についてお話ししたいと思います。
ご家庭で調味料として使われている食塩は、ナトリウム(Na)と塩素(Cl)からできています。別名では塩化ナトリウム(NaCl)とも呼びます。
義務化にともなって、もともとナトリウムとして表示されていたものを、消費者にとって分かりやすいように食塩相当量で表示することになりました。
食塩相当量とは、食品のナトリウム量を求めて、食塩の量に換算したもののことです。
食塩相当量の計算方法は、
食塩相当量 (g/100g) = 食品中のナトリウム量 (mg/100g) ×2.54×1,000
となります。
この計算値を食塩量ではなく、食塩“相当”量というのには訳があります。
それは、ごくわずかですが食塩由来ではないナトリウム量も含まれている値だからです。
例えば、うま味調味料に含まれるグルタミン酸ナトリウムや添加物として用いられるアスコルビン酸ナトリウムなどがあります。
必ずしも食塩相当量=食塩の量ではない、ということを頭に入れておいて下さい。
日本食は、味噌や醤油、梅干しや漬物のように食塩の多い食品が使われており、その分摂取量も増えがちです。「日本人の食事摂取基準(2020年版)」では、摂取量の減少を目指すものと位置づけられており、目標量は、食塩相当量として成人1人1日当たり男性7.5g未満、女性では6.5g未満と設定されています。
実際に日本人はどれぐらい食塩を摂取しているかというと、男性 10.9 g、女性 9.3 gとなっているようです。(令和元年「国民健康・栄養調査」より抜粋)目標量より高く、減らすための努力が必要ですね…なかなか食べるもの全ての食塩相当量を把握するのは難しいと思いますが、コンビニやスーパーで買い物をする時など、栄養表示ラベルを確認して食塩相当量の摂取量を気にすることから始めてみましょう!
出典及び参考資料
https://www.caa.go.jp/policies/policy/food_labeling/nutrient_declearation/
(消費者庁 栄養成分表示について)
(内閣府 安全衛生委員会)
(厚生労働省 eヘルスネット 健康情報サイト)
https://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/kenkou_eiyou_chousa.html
(厚生労働省 国民健康・栄養調査)
図:「消費者庁イラスト集より」