近年、注目されている環境問題として「マイクロプラスチック」ということばを見聞きしたことはありませんか?
マイクロプラスチックとは微細なプラスチックごみの総称で、直径5ミリメートル以下のものを言い、このマイクロプラスチックによる海洋生態系への影響が懸念されています。
街に捨てられたビニール袋やペットボトルといったプラスチック製品が紫外線による劣化などにより破砕されて側溝などから川へ流出し、最後には海に流れ込みます。
いま世界の海には、合計で1億5,000万トンのプラスチックごみが蓄積されていると言われていて、少なくとも毎年800万トンのプラスチックごみが新たに流入しているそうです。1)
プラスチックごみがこのまま増え続けると、2050年までに、海の中に溜まったプラスチックごみの重さが魚の重さを超えるとも言われています。2)
マイクロプラスチックには、水環境中に存在する有害な残留性有機汚染物質(POPs)を吸着する性質があります。POPsを吸着したマイクロプラスチックを水生生物が摂取した結果、生物の体内で濃縮がなされ、それらを人が食べることによって人体に害が及ぶことが懸念されています。
海洋プラスチック問題への対策として以下の3つが考えられます。
➀プラスチックごみを減らすこと
➁ポイ捨てをしないこと
➂自治体のルールを守ってごみ出しをすること
海洋中のマイクロプラスチックごみをこれ以上増やさないために一人ひとりが心掛けていきましょう。
参考文献
1)Mckinsey & Company and Ocean Conservancy (2015) Stemming the tide: land-based strategies for a plastic-free ocean, McKinsey and Company.
2)World Economic Forum (2016) The New Plastics Economy: Rethinking the future of plastics