ふぐの旬は「秋の彼岸から春の彼岸まで」と言われていますが、冬が最も旬となる季節です。
これはふぐの代表的な調理法のふぐ鍋(ちり鍋)など温まる料理が多い点、成長したふぐが産卵のため日本沿岸に近づく時期であったり、ふぐ鍋に必要な柑橘類の旬であることも関係しているようです。
BUT!!
ふぐ中毒の原因物質であるふぐ毒はテトロドトキシンとよばれ、ふぐの肝臓や卵巣などの内臓、ふぐの種類によっては皮、筋肉にも含まれ、通常の加熱では壊れません。 その強さは青酸カリの1,000倍以上ともいわれる猛毒です。
ほとんどのふぐ毒被害は、このテトロドトキシンによる神経麻痺のようです。
安心して美味しく食べるために
ふぐ調理師とは、ふぐ条例に基づき都道府県知事が行うふぐ調理師試験において免許を取得した者で、有資格者以外はその業務を行えない業務独占資格です。
岡山県においても、11月から2月頃はふぐの旬で、飲食店や魚介類販売店で多く見られるようになりますが、県が免許を与えた「ふぐ処理師」、又は県が認定した「認定ふぐ処理師」以外の者が、食用のふぐの処理(※)を行うことは禁止されています。
※)食用のふぐの処理とは、食用のふぐの卵巣、肝臓などの有毒部位の除去等を行い、人の健康を損なわないようにすること。
美味しい天然ふぐが食べられなくなる??
そんな日が近い将来やってくるかもしれません。
近年、毒の見分けが困難な「雑種フグ」が急増中、温暖化で生息域が変わったことによる異種交配が要因とみられています。
雑種は危険部位がわかりにくく、リスクが高いため、政府は販売と流通を禁止しています。
今後こうした雑種が増えて従来の品種が絶滅する最悪のシナリオは避けたいですね。