岡山県には高梁川、旭川、吉井川をはじめ、大小さまざま豊かな河川がたくさんあります。
夏のレジャーとして、川遊びや渓流釣りを楽しむ方も多いのではないでしょうか。
川沿いをドライブやランニングするのも爽やかでいいですよね!
当財団では、アユが食べる川岩に付着する藻類の調査を行っていることを過去のコラムでご紹介しました。今回はその続編、身近なアユの生態について、話をしたいと思います。
アユはサケと同じ「一生のなかで川と海を行き来する回遊魚」だとご存知でしたか?!
親は、秋に川で卵を産みます。卵から孵化した稚魚は川から海へと移動し、海で冬を過ごします。春になると成長したアユはふたたび川へ戻り、秋に産卵して一生を終えます。
主食も、稚魚は水生昆虫などを、成長すると藻類を食べるようになります。
海から川へとアユが遡上するとき、人間が治水のために設置した堰がアユの移動を妨げてしまうことがあります。
水を貯めて用水路へと流すための堰は、人の生活には必要なものです。
しかし、堰のせいでアユが川を上って産卵場所にたどり着けないとなると、その川ではアユが絶滅してしまうことになります!!
そんな事態を避けるため、遡上を助ける魚道という通り道を設置するなど生態系の保全への配慮がなされています。
ドライブやランニングで川沿いの道を走って堰を見かけたら、魚の道もあるのかな?と意識してみて下さい。
これを書いている私も水質検査で川を巡りながら、人間とアユも含めた川に棲む生き物たちの生活、どちらも犠牲にしない社会を想像したりします。
そんなステキな想像は仕事の励みにもなりますし、みなさんのドライブやランニングもさらにリフレッシュできる?!かもしれません。