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公益財団法人岡山県健康づくり財団


水質汚濁に係る環境基準について~河川編~

河川、湖、海などの公共用水域の水質については、環境基本法第16条により、人の健康を保護し、生活環境を保全する上で維持されることが望ましい基準として、水質汚濁に係る環境基準(水質環境基準)が定められています。

この水質環境基準には「人の健康の保護に関する環境基準(健康項目)」と「生活環境の保護に関する環境基準(生活環境項目)」(河川、湖沼、海域別に設定)の2種類があります。

 

生活環境の保全に関する環境基準(生活環境項目)は、利水目的や汚濁発生源の状況に応じた基準(類型)が河川、湖沼、海域それぞれに設定されています。

今回は、生活環境の保全に関する環境基準(生活環境項目)の河川(湖沼を除く)に設定されている項目を紹介します。基準値については、こちらをご覧ください。

 

〇水素イオン濃度:pH(ピーエイチまたはペーハー)

水の酸性、アルカリ性の度合いを示す指標で、pHが7のときに中性、7未満では酸性、7を超えるとアルカリ性を示す。河川水は通常pH6.5~8.5を示し、pH値に異常な変化が認められると水質に何か変化(工場排水の混入等)があることがわかります。

 

〇生物化学的酸素要求量:BOD(Biochemical Oxygen Demand)

水中の有機物が微生物の働きによって分解されるときに消費される酸素の量のことで、河川の有機汚濁を測る代表的な指標となっています。BODが高いと溶存酸素量(DO)が欠乏しやすくなり、10mg/L以上では悪臭の発生等がみられます。

 

〇浮遊物質量:SS(Suspended Solid)

水中に浮遊又は懸濁している直径2mm以下の粒子状物質のことで、沈降性の少ない粘土鉱物による微粒子、動植物プランクトンやその死骸、下水、工場排水などに由来する有機物や金属の沈殿物が含まれます。浮遊物質が多いと透明度などの外観が悪くなるほか、魚類のえらにつまってへい死を招いたり、光の透過が妨げられて水中の植物の光合成に影響し発育を阻害することがあります。

 

〇溶存酸素量:DO(Dissolved Oxygen)

水中に溶け込んでいる酸素の量のことで、水質汚濁が進んで水中の有機物が増えると、微生物による有機物の分解に伴って多量の酸素が消費され、水中の溶存酸素濃度が低下します。溶存酸素の低下は、水域の浄化作用を低下させ、水生生物の窒息死を招きます。

 

〇大腸菌数

大腸菌はヒトや温血動物の腸管内に常在し、ヒトの糞便中の大腸菌群の約90%を占めており、排泄物中に大量に存在します。ヒト、家畜、又は野生動物や鳥類によって汚染された下水、下水処理水及び自然水や土壌中に認められ、糞便汚染の指標となっています。

 

※当財団では、川や湖、海等の水質検査の他にも工場・事業場からの排出水検査土壌・産業廃棄物検査等を行っておりますので、お気軽にお問い合わせください。

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