岡山県には、多くの温泉があり、保養やレクリエーションなどに広く利用されています。
前回のコラムでは岡山の主な温泉についてお話しましたが、今回は泉質について詳しくお話します。
温泉とは、地上にゆう出した湯の温度が25℃以上又は、特定の成分(硫黄、ラドンなど)が規定量以上含まれるもの、と温泉法に定められています。そして温泉の中で特に治療の目的に供しうるものを療養泉といいます。
療養泉は、温度や湯に含まれる成分や成分の量によって分類されます。この分類が温泉の泉質です。
つまり、温泉の泉質とは、湯に含まれる成分や成分の量による湯の特徴のことです。
いくつか例を挙げてみます。
○単純温泉
湯の温度が25℃以上で含まれる成分が規定量未満の温泉が単純温泉です。なかでもpH8.5以上の単純温泉をアルカリ性単純温泉といい岡山県で多くみられる温泉の一つです。
○塩類泉
含まれる成分の総量が1000mg/kg以上の温泉が塩類泉です。塩化物泉、炭酸水素塩泉、硫酸塩泉などがあります。
○特殊成分を含む療養泉
ラドンなど特殊な成分を規定量以上含む温泉を特殊成分を含む療養泉といいます。特殊成分を含む単純冷鉱泉(湯の温度が25℃未満のもの)、特殊成分を含む単純温泉、特殊成分を含む塩類泉などがあります。
岡山県では、ラドンを規定値以上含む単純弱放射能冷鉱泉や単純放射能冷鉱泉が多くみられます。
※温泉成分分析は、都道府県知事の登録を受けた分析機関(岡山県では、当財団が唯一登録を受けています。)が実施することとなっています。