皆さん、食べ物を口にしたとき異物が混入していた経験はありませんか。
今回は、異物検査についてお話ししたいと思います。
<異物とは?>
食品衛生検査指針にて、「異物は、生産、貯蔵、流通の過程で不都合な環境や取扱い方に伴って、食品中に侵入または混入したあらゆる有形外来物をいう。但し、高倍率の顕微鏡を用いなければ、その存在が確認できない程度の微細なものは対象としない。」と定義されています。また、食品衛生法では「「不潔、異物の混入」などにより「人の健康を損なうおそれがあるもの」を販売し、又は販売するために製造や加工、調理、陳列等をしてはならない」としています。さらに、製造物責任法(PL法)では「製造物の欠陥により、人の生命、身体又は財産にかかわる被害が生じた場合の損害賠償の責任は製造者にある」としています。(2023年6月時点)
<異物の種類>
①動物由来:毛髪、獣毛、虫、骨、歯など
②魚介類由来:皮、鱗、貝殻片、骨、歯など
③植物由来:植物片、木片、紙片、カビなど
④鉱物由来:金属片、ガラス片、岩石、陶磁器、歯科材料など
⑤化学製品由来:プラスチック、ゴム類、繊維、塗料片など
⑥食品由来:食塩や酒石酸塩等の結晶など
<検査の流れ>
異物の検査では、検体が小さく少量であることが多いため、依頼者からの情報がとても貴重であり、それら情報を参考に色々な検査手法を組み合わせて検査を進めていく必要があります。
下図のように外観観察を行った後、必要に応じて複数の検査手法を組み合わせていきます。その結果、どのようなものであるかを推察していきます。
詳しくは、環境部までお問い合わせください。