富栄養化とは湖沼や内湾の水質が栄養塩(窒素やリン等)の多い状態に移り変わることを言います。湖沼や内湾では、生活排水や工場排水の流入など人為的な原因により富栄養化が急速に進み、藻類*の異常繁殖により腐水状態になることや赤潮が発生することが問題となっています。
*「藻類」とは…酸素が発生する光合成をおこなう生物のうち、地上に生育するコケ・シダ・種子植物を除いたものの総称を指す。植物プランクトンや海藻などが含まれる。
赤潮が発生すると、水中の酸素が少なくなるので、魚の大量(窒息)死につながり、漁業を含む水産業に多大な影響を与えます。
その影響で瀬戸内海においても養殖ノリの色落ちや漁獲量の減少が続くなどの被害が現れました。
高度成長期の水質の急激な悪化に対応するため、昭和48年に瀬戸内海環境保全臨時措置法が制定され、昭和53年には赤潮等による被害に対する富栄養化対策を含む新たな施策が加えられた瀬戸内海環境保全特別措置法に改正され、総合的な対策が進められてきた結果、現在では一定の水質改善等の成果が見られています。
環境部では、県や市から委託を受けて、川や湖、海水等の水質検査を行っており、常時監視の一翼を担っています。
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