先日、とある自治体発注の「食品ロス発生量調査」を実施しました。
最近よく耳にする「食品ロス」とはなんでしょう。
「食品ロス」とは、本来食べられるのに捨てられてしまう食品のことをいいます。
日本の食品ロスは年間522万トン(農林水産省及び環境省;令和2年度推計値)です。これは、国民一人当たり毎日お茶碗1杯分の食べ物が捨てられていることになります。
一方、日本の食料自給率はカロリーベースで38%です(農林水産省HP:「令和3年度の食料自給率」より)。食料の約6割を輸入に頼る一方で、大量に廃棄されているのが現状です。
食品の廃棄は、食べ物を無駄にするだけでなく、焼却処分による二酸化炭素の排出、埋め立て処分によるメタンの発生など環境への影響も生じています。地球環境を守るためにも、社会全体で取り組まなければならない問題です。
国や自治体、さまざまな団体で、食品ロスを削減するための取り組みがなされていますが、ここでは家庭や個人でできる取り組みをいくつか紹介します。
家庭から出る食品ロスの主な原因は、
・作りすぎ等による食べ残し
・野菜などの食べられるところまで捨ててしまう過剰除去
・賞味期限、消費期限切れなどで未開封のまま捨ててしまう直接廃棄
です。
「買いすぎない」「使いきる」「食べきる」の3つのポイントに気を付けるだけで、家庭から出る食品ロスの大部分を削減できます。
個人でできる取組みとして、日々の買い物では
・すぐに使うものは手前に陳列されている食品を購入(手前どり)をする
・買った肉や魚は小分けにして冷凍し、使いたい量だけ解凍する
外食では
・頼み過ぎない(少量メニューがあれば利用する)
・会食時に、最初の30分と最後の10分は料理を楽しみ食べ残しを減らす(30・10運動)
などが考えられます。
また、使われずに余っている缶詰やレトルト食品などを、フードドライブやフードバンクに持ち寄り、必要としている人に寄付する取組みもあります。
食品ロスを減らすため、できることから始めてみませんか?